平成7年に日本茶インストラクター制度創設活動に参加して以来今日まで、全国各地で百数十回の講習会、研修会、講演会を行って来ました。
その経験をもとに「おいしいお茶の淹れ方のコツ」について書かせていただきます。
一つ目は「水」です。「日本茶講習会」を開いた時、最初に私はいつも「皆さんが飲まれているお煎茶は、お湯の中にお茶の成分(エキス)が溶け出したものです。」「では、何%の成分が溶け出しているでしょう?」と質問します。
そして、「皆さんが飲んでいるお煎茶は99.5%から99.7%までが水で、茶の成分は0.3%から0.5%しかありません。」と説明すると、皆さんは非常に驚かれます。
0.5%の濃度であの香りと味を出すのですからお茶はすごいですね。99.5%から99.7%が水ですから、水がカルキ臭かったりまずかったら、お茶もまずくなってしまいます。
ですから、お茶に適したお湯を沸かすのがおいしいお茶を淹れる第一歩です。
現在の水道水は昔ほどまずくはありませんので、水道水で十分です。
カルキ臭の強いときは、一晩汲み置きしてください。沸かす時は必ず沸騰させて、三分以上沸騰させ続けることが必要です。
ミネラル水を使われる時は軟水のものを使いましょう。
2013年7月掲載
執筆:桑原秀樹